辞書にサヨナラ


デーンと本棚で場所をとっている辞書を前にして、ため息をついた。辞書も聖域だ。

辞書って、お勉強の神様のシンボルみたいな感じ。本棚に辞書があるだけで、頭が良くなりそうだし、頭がいい人に見えそうだ。

でも、だ。

この辞書たち、いつ使っただろうか。ドイツ語の辞書、フランス語の辞書、ハンディタイプの和英英和辞書、もっと小さい和英辞書。

たぶん手元に来たのは30年ぐらい前で、ひいき目に見て(?)15年ぐらい前に一度開いたことがあったかもしれない。


ああ、なんでそんなに長いこと開いてあげなかったの?

だって、ドイツ語なんて、フランス語なんて調べることないんだもん。

英語だって、他の辞書の方が結局使いやすいんだもん。


今日、超超久しぶりに開いてあげようか。

って、まず外側のカバーからスッと出てこない。くっついているんだ。両手で辞書をつかんで下にふって、ようやく出て来た。パラリとめくり、中身をチェック。

うう、ち、ちいさい。

そう、老眼にはつらい字の小ささ。思わず指でピンチアウトしちゃうけど、大きくなりませんって!


どう?これから使うことある?これ、読みたくなるときがあると思う?と自分に問う。

いや、無いね。調べたかったら、ぜったいネット使う。

ということで、辞書たちにサヨナラすることになった。


でも、辞書って、ビニール製か合成皮革か何かの表紙カバーが付いていて、そのまま紙のリサイクルとかに出せないんじゃない?外せばいいんだろうけど、そんな簡単に外れるかなあ?

心配しながら、表紙カバーをちょっと引っ張ってみたら、いとも簡単に外れた。

古過ぎて、糊付け箇所もすっかり劣化していたみたいだ。

かくして、長年開かれずに本棚に鎮座していた辞書達は、紙リサイクルへの旅に向かうことになったんだ。