ご褒美に不二家のパフェ

この間、Cセンパイと第3回チョコレートクラブを開催した。チョコレート好きのCセンパイとふたりで、チョコレートパフェを食べに行く!という会?だ。さて、どこへ行こうか。本当は前回と同じお店【ファーイーストバザール】に行きたかった。ここのチョコレートパフェはチョコレートとナッツ大好き人間には最高だった。また来ようねと言っていたのに、コロナ禍の間にお店は他のお店に変わってしまっていた。もう私たちの町からは撤退してしまったのかもしれない。
それで仕方なく他の店をとネットで探してみたんだけど、出てくるのはフルーツパフェの写真ばかりだった。フルーツパフェは色とりどりで映えるからね…「インスタ映え」が求められる今の時代、チョコレートパフェなんて地味な色合いは流行らないのね…と、もうネットで探すのは諦め、その場で探し歩くことにした。
お客の年齢層が高めのお店がいいかもよ!と思いつき、行ってみたら、あった〜!!季節限定、栗のチョコレートパフェのポスターがでかでかと貼り出されていた。
チョコレートというよりは栗好きが喜ぶに違いないというパフェだったけど、久しぶりのパフェは嬉しくて、楽しくて、美味しかった。それで、昔食べたパフェのことを思い出していたんだ。

あれは小学5年生のころだったと思う。塾の会場模試みたいなのがあって、いつもの塾ではなく、慶應義塾大学のどこかのキャンパスに行って受けるという日があった。そこへは父と電車に乗って行ったんだ。覚えているのは、アルバイトのお兄ちゃんたちが着けていた塾オリジナルのネクタイを父が笑ったこと、休憩のときに飲んだ記憶史上最高のグレープフルーツジュース、そして帰りに父と食べたパフェのことだけだ。ね、私、やっぱりハチベエのお姉ちゃんだ。

慣れない場所での長い長い試験が終わって、ぐったりしていた私を元気づけようと、父がはりきって「とっておきの所があるから!パパがごちそうしてあげるよ!」と連れて行ってくれたところは不二家のレストランだった。不二家って、ケーキのショーケースがあるお店しか知らなかったから、驚いた。席について、私がメニューを見る間も無く、父はすぐにいちごパフェを注文した。2つ。私の意見も聞かずに。
もちろんその当時からパフェはチョコレート派だったから、なんで勝手に注文しちゃうの?と思った。果物好きのハチベエなら、いちごパフェ万歳でしょうけど、あーあ、なーんだ、いちごパフェかー。
そんな中、運ばれてきたいちごパフェ、どんな様子をしていたのかは、実は全く思い浮かべられない。覚えているのは、カスタードクリームの甘い香り、甘酸っぱい苺にアイスクリーム、そして、パフェにスポンジケーキが入っていたことだ。
衝撃だった。パフェと言いつつ、これはケーキじゃん!絶妙なバランスで詰め込まれたグラス入りのいちごショートだ!
溶けたアイスクリームと苺ソース、生クリームの染み込んだスポンジケーキを、ハチベエのお姉ちゃんは長い長いスプーンで、ひたすら、すくいつづけたんだ。