ふりかえりのモナカ
小さい頃はあんこって苦手だった。だから、私にとってモナカなんて、「 味があるんだか無いんだかよく分からない皮にはさまれた大量のあんこ 」というだけの食べ物で、全く興味のないお菓子というか、自らすすんで食べようというものではなかった。だがしかし!このモナカは違ったんだ。 名古屋に行った時に空港で買ってきたモナカ。ガイドブックの「実は名古屋は和菓子も美味しい」という一文にひかれ、さらに、どうして名古屋の和菓子が美味しいかって、【秀吉の茶の湯→ご執心】から来てる、みたいな文にもひかれ、そこに紹介されていたモナカを試しに買って帰ってみたら、「モナカのくせに」本当においしかったんだ。これ、お土産にあげた人たちからも口々に言われたので、美味しく感じたのは私ばかりではない。すごい、すごいぞ秀吉!名古屋の和菓子のレベルアップに貢献してたんだね!って感心した。 それで、この間、Tくんが名古屋に出張だと聞いて、真っ先に思ったのはこのモナカのことだった。でも、憶えているのは名古屋のモナカっていうことだけ。名古屋に行ったのはいつのことだったかもはっきりとは憶えていなくて、お土産のリクエストを出せないまま、Tくんは出張に行ってしまった。ここで、ふつうならあきらめてしまいそうなんだけど、ここは八兵衛のお姉ちゃん、確か名古屋で写真を撮ったはず!と写真を検索し、それが2017年のことだったことを調べ上げた。次に、2017年の手帳を出してきて、パラパラとめくった。そして見つけたんだ! 【不朽園の最中】 のシールが貼られたページを! わーい!あった、あった!と大喜びでこの手帳のページを撮って、Tくんに送りつけた。Tくんは最初、一体何のことか分からなかったようだけど、「これを買ってこいってことね?」とお土産に買ってきてくれた。さすが、つきあいの長いTくんだ。 7年ぶりの不朽園の最中を心ゆくまで味わいながら、7年前の手帳を見返した。自分の書いた手帳ほどおもしろいものはない。あっという間に飛んでいった7年間だという気がするけれど、たしかにこの手帳に2017年を生きていた私が記録されていた。たしかに【時間】を捕まえておくのに手帳は有効だ。 ちゃんと、毎日を、彩り豊かに、生きているよ 、と、2017年の私に励まされた。