キャンプのカレー
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Tくんがカルディで買ってみたレトルトカレーと換羽の続いているJさん |
今朝は久しぶりに眠い朝だった。デッキの植物に水をやらねばと外に出たら、久しぶりの朝っぽい空気!気温を確認したら24℃だった!そうか、久しぶりに熱帯夜じゃなかったんだ!それで、よく眠れたらしい。春眠ならぬ秋眠、暁を覚えずだ。
この朝っぽい空気はキャンプの朝を思い出させた。あれは小学校3年生の夏だったと思う。家族で初めてキャンプに行ったんだ。
それまでキャンプに行ったことが無かったから、「キャンプは楽しいよ〜楽しいよ〜」と母にずっと聞かされていて、そりゃあもう楽しみにしていた。川で遊べるというから、そのためにハチベエと私、おそろいの水着を買ってもらって、キティちゃんのプール用のバッグも買ってもらって、期待マックスで当日を迎えた。
その頃は家に車が無かったのか、その初めてのキャンプは電車を乗り継いで行ったんだ。最後はバスだったんだと思うけど。その電車のどこかで事件は起こった。新品ピカピカのキティちゃんバッグが無くなったんだ。バッグの中には出番を待っていた水着も、それからその日食べるはずだったおにぎりも入っていた。どうやら、どこかで誰かに盗られたらしい。
こんな出だしだったら、ガッカリでせっかくのキャンプ企画も台無し!になっていそうなのに、初めてのキャンプは初めての連続で、「最高!」だった。国語の教科書にあった『つりばしわたれ』を思い出させる吊り橋、水着がないからTシャツのまま、冷たくてきれいな川の水に体を浮かべてみたこと、カブトムシがいそうな樹液の香りのまざった空気。ワクワク・ドキドキを感じられれば、残念な記憶も上書きされるんだ。
小さくて簡素なバンガローでの夕食はカレーだった。カレーといっても、野菜を切って炒めてとイチから作るやつじゃない。ごはんも飯ごうで炊いたりはしなかった。
カレーは缶入りの、ごはんも真空パックになっているの、それらをお湯で温めるだけだった。それなのに、キャンプのカレーって、すごくすごくおいしかったんだ。
今でも缶入りのカレーを見つけると、キャンプのことを思い出す。それにしても、あれ、どうしてレトルトカレーじゃなくて缶だったんだろう。缶はかさばって、重くて、大変な気がするけどな…やっぱり缶入りのやつの方がおいしいからかな。